栗屋近さんの電動飛行機

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 大阪にお住まいの栗屋近さんからすばらしい電動機の画像をお送りいただきました。以前バルサ巻き胴の作り方をご教授いただきました。今回の飛行機も随所に工夫が盛り込まれ、電動飛行機を作られる方の参考になればと、今回ご紹介させていただきました。それぞれの画像に栗屋さんからのコメントを添えさせていただきました。
画像をクリックするとフルサイズの画像でご覧になれます。

超小型楕円無尾翼機 OBAL-01。スパン 380o 、全長 290mm 、重量 131g 、モーター GWS50−XC、アンプ Slim-08、受信機 Pico-4ch、サーボ JR-6g、電池 6 セル 300mAH ニッケル水素。

GWS−50XC という小型で高効率ハイパワー?なモーターを最近購入したおり、何か面白い超小型飛行機ということで作成。スパンをどこま小さく出来るかにチャレンジということと軽量化のメリットを追求として無尾翼機にしました。ラジコン技術で見た円盤型超小型偵察機をイメージに作成。Sキャンバーの翼型に楕円平面形は表面を出来るだけ流麗にしたいので発泡スチロールコア、オールバルサプランク、フィルム仕上で制作です。センターのみ正確な翼型とすべくヒートカッターで切り出ししています。あとはすべて削り出し。発泡コアのハンドランチグライダーのプランク方法と同じくバルサをスプレーのりで張り付けます。このスプレーのり(3M製77)は強力なので 0.5mm バルサを 3 次曲面に張ることができます。もちろん張り付け両面に吹き付け少し間を置き(半渇き)一気に張ります。前縁部だけは 5mm バルサを巻きR処理しています。

Sキャンバーのフルプランクの楕円翼が先ず完成ですが、どうも楕円翼内にメカ積みは、重心設定に無理が有ると分かり泣く泣くモーターを前に突き出す形状にしました。更に手投げするとき掴むところがないので簡単なバルサ側版を下面にくり貫き加工してほぼ機影が決まりました。当初のイメージとずれ始めてきました。次にエルロンの切り出しですが、フルプランク翼の場合最大のメリットがここに有ります。特にこのような3次曲面を使ったエルロンなどは、カットするだけでいいんですから。断面にバルサを張る手間とヒンジ加工は、いりますけど・・・。

サーボの埋め込みは後で取り外し、調整が効くようにハッチ式しました。重心位置は非常にシビアですが、経験上私は 22〜23% の範囲と決めています。舵面にもよりますが、舵面を翼面積にカウントするかどうかで重心計算が変わってきます。エルロンを翼面積にカウントして、いまのところ重心 22〜23% が私の結論です。
垂直安定板は、オリジナルイメージ通りの完全円形です。モータースラストは、ペラが小径なので左右無し上下のみ約 −1° 付けています。

【フライトインプレッション】
セオリー通りのややアップ気味のトリム設定にて手投げ発進。舵面は割と大き目なので、トリムレートは少な目。 さて、飛行はというと浮きはまあまあ、舵もそこそこ効いている感じ。しかし小型機の旋回はシビアですね。張り付いて飛ぶというより、ペラで引っ張りで何とか浮かしているという感じ。小型機としてはわりと機敏に飛んだほうだと思います。 実は、カラーリングをどうするか迷ったんですが、オリジナルの記事通り超小型機は黒が良く目立つということから、オールブラックにしてみました、表裏が解るよう特長的なパターンを下面に入れています。水平飛行時は投影面積が小さいので非常に見難いものが有りますが上空だと見やすいですね。オリジナル記事納得です。飛行前のギャラリーの印象は、恐らく飛ばない!・・・・・と。こう、なんか飛びそうもない飛行機を飛ばす快感は結構あとを引きますね・・・。私は今も電動機全般にチャレンジ精神みたいなものを感じますね。

RCライトプレーン BORN PLANE−01。スパン 760mm 、全長 700mm、全備重量 165g、モーター GWS−50XC、アンプ Slim-08、受信機 Pico-4ch 、サーボ JR-6g、ニッケル水素 6x370mAh、飛行時間 20 分以上。

特長はカーボンを主体とした機体構造にあります。主翼スパー、前縁、胴体、メイン ギヤetc・・・。バルサはリブ、翼端、カーボンシート貼り付けのベースに使用。テールパイプはカーボンテーパーパイプ、カイト用を使用しました。

バッテリーは胴体のパイプに内臓です。これは一回やってみたかった構造です。よってメカ類は主翼ステーの部分に結集です。制作のポイントは、シンプル化した主翼構造にあります。カーボン数本とリブのみで構成された、主翼はフィルムの引っ張り剛性のみで構造体を支えています。これはインドア機にも似たようなものがあったと思います。主翼制作のコツとして、カーボンロッドにはフィルム(オラライト使用)熱圧着が効かないので薄くゴム系のボンドを塗布すると接着が容易です。ねじれ無くフィルム全体の収縮で剛性をもたせるために出来るだシュリンクさせずに全体を張り切り最後に一気に全体に熱をかけます。ヒートガン等が良いかもしれませんが、全てアイロンで行いました。電池サイズにぴったりのカーボンパイプは、ネットを使っていろいろ探しましたが、非常に高価なのと希望サイズが無い、思ったより重いということから自作をすることにしました。

0.15mm 程度のカーボンキュアシートはある程度のRまで曲げることが出来、薄くてもパイプ状にするととても丈夫になります。電池径に近いパイプを用意し先ず 1mm バルサでパイプに巻き付けます。その上に接着しろを考慮にいれた短冊状のカーボンシートを巻き付けます。カーボンキュアシートは完全に目が詰まった状態では無いのである程度通気性があります。したがってシートの上から浸透させ接着可能です。低粘度の瞬間でパイプ状にしました。主翼ステーも 1mm バルサをベースに作成しました。軽い翼面荷重とやや薄翼めの機体なのでいとも簡単に手投げ成功です。しかし、このサイズのペラで充分な引きを感じます。この手の飛行機は大径のペラを用いたものが殆どだと思いますが、小径ペラにより少し変わった印象を受けるのは私だけでしょうか?全く問題のない飛行で、又ダイレクトタイプが恐ろしく静かなフライトを実現しています。

殆ど骨だけの構造なので存在感のない飛行機です。ボーンフィッシュみたいなのでボーンプレンと名前をつけました。当初ランディングギヤなしでしたが、ペラ保護の為に追加しましたので地面から離陸にトライしてみます。やや小振りの車輪ですがこれも問題なくOKでした。車輪は 1/24 クラスのスポンジタイヤがあったのでバルサ板をカーボンシートでサンドイッチした軽量優先の車輪です。足は 2mm カーボンロッドをへの字にカーボンロービングして取り付け。フルハイ、中スローを取り混ぜ回収したときのモーター温度ですが、ほんのり暖かいぐらいの感じ。無理に負荷をかけて回さなければ安心して使えそうです。

リンケージはワイヤー式で、釣り具やさんで購入した PE ラインを使っています。 HLG に最近よく見掛けます。又、ワイヤーの引き回しはこれも釣り用のラインガイドを用いています。どちらも釣り用なので滑りの相性は良いようです。これ以外にも釣り具やさんでラジコンに使えるものは多々あります。また人口の多さもあってか、安価なものばかりです。しかし PE ライン 5 号は高かった。(一巻き 3000 円〜 1800 円、一生は使えなくとも 30 機分ぐらいはありそうです)
超小型パイロン機。スパン 500o 、重量 138g でモーター GWS50−XC です。
あまり速くありませんが強風でも元気に飛びます。
超小型無尾翼機。 GWS50−XC 搭載の無尾翼機でスパン 500o 、重量 125g 。
きびきび系の無尾翼機でクラフトるうむのミニマンバの更にミニ盤です。
ハンドランチモグラ。名前の通りハンドランチできる邪道モーターグライダーです。
スパン 1500o 、重量 268g 、モーターは 280 ダイレクト折ペラ(4.7-2.3)でハンドランチ高度までモーターオンの横着者向け HLG です。

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2002/01/29 inserted by FC2 system