やまびこドーム飛行会

開催:2002/11/02 AM9:00-PM5:00 長野県松本市やまびこドーム

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 庄内ピーナッツクラブ主催のやまびこドーム飛行会にはじめて参加しました。我々仲間は栗田夫妻、鳥羽夫妻、鈴木夫妻、それと私と妻の 8 名で参加しました。ドーム内の直径が 103 メートルもあるとても広大な空間で広いとは聞いてはいたものの、ドームに入ってその広さに改めて驚きました。今回参加者のほとんどは FF ゴム動力機ですが、庄内ピーナッツクラブのメンバーにもラジコン飛行機を飛ばす人が何人かいました。 R/C 機の飛行時間は AM11:00-PM1:00 と全ての自由飛行が PM4:00-PM5:00 に割り当てられました。その他競技を行っていない時間は影響のない空域で各自調整飛行ができました。今回の課題機は「諏訪ットファイアー」ということでメンバーの皆さんはノーカル・スピットファイアーを作って競技に挑みました。インドア FF 機の飛行を見るのは今回が初めてでもあり、大変興味深く有意義な情報収集ができました。また FF メンバーも我々のインドア R/C 機に大変興味を示していました。年 1 回開催される飛行会以外にはインドアで飛ばす機会がほとんどないというメンバーの方のお話も伺い、我々は多くの仲間で楽しめる恵まれた環境にいることの素晴らしさを改めて痛感しました。 FF と R/C 相互の情報交換を含め大変有意義な飛行会でした。また普段メールでの交流はあるものの、実際にお目にかかったことのない方ともお会いすることができました。

 YFSC 栗田さんのホームページにも飛行会の模様が詳しく紹介されると思いますので併せてご覧ください。

 今回の画像は 800x600 スクリーンサイズでの閲覧に適切でない画像サイズが含まれていることと、画像を多く収録したために重いことをお許しください。


画像をクリックすると拡大画像でご覧いただけます。
昨年参加された YSFC メンバーの岩本さんから長野県松本市にあるやまびこドームのパンフレットをいただきました。そのときにドームの外にある芝生公園で飛行機が飛ばせそうだというお話も聞いていました。

やまびこドームに出かけるなら是非空撮をしてみたいと思い、穏やかな晴れであることを願って車に空撮用の飛行機も積み込んできました。

幸いお天気にめぐまれ、やまびこドーム周辺の空撮をすることができました。すぐそばに松本空港の滑走路がみえますね。

ドーム前の芝生公園で操縦している私が豆粒のように写っています。





松本空港の滑走路が写っている画像です。本物の飛行機で飛んでいる気がしませんか。あとで思ったのですがこの場所とこの高度でラジコン飛行機を飛ばしてはまずかったかもしれませんね。

滑走路のすぐ脇に結構建物が多いのに驚きました。

やまびこドームの滑走路を挟んで向こう側には松本平広域公園である信州スカイパークの陸上競技場が見えます。

滑走路の終端付近にも総合球技場が確認できます。

写っている滑走路は北東の方向に作られていて終端方向が真北になります。

雲が多かったので、上空からの画像を見ると陽の当たっている場所と雲で陰になっている場所がはっきりとわかりますね。

公園の樹木も一部紅葉しているのが確認できます。







妻と二人で馬籠、妻籠の旅行を兼ねての参加でしたが、飛行会が行われる前日は終日雨でした。幸い飛行会当日は風も穏やかで空撮には絶好の日和となりました。

空撮にあたり、予め庄内ピーナッツ主催の代表である杉本さんに外での飛行許可をいただきました。ドーム内で R/C 機を飛ばせる時間が割り当てられているため、空いた時間を利用してやまびこドームの周辺を "ビーグル・モス" に搭載したデジカメで空撮を行いました。

これが空撮に使用した"ビーグル・モス"と改造デジカメです。撮影に必要な機材全部を含めても 36g しかありません。 35 万画素ですがまずまずの画像です。空きチャンネルを利用してシャッターを切れるようにしてあります。

ドーム周辺の住宅地を撮影した画像です。

空撮の時は飛行機に搭載した動力用バッテリーからカメラに電源を供給してしています。電源を切るとカメラの画像は消滅してしまうので、電源を切る前にカメラにバックアップ電池をセットします。

この手のカメラは電池の消耗が激しく、帰宅するまで電池が持たないとせっかくの画像が消えてしまうので、ノートパソコンを会場に持ち込み、撮影した画像をその場でパソコンに取り込みました。












デジカメは VGA (640x480) サイズで 26 枚の撮影が可能です。最初の飛行で 26 枚の撮影を行いましたが、やまびこドームが大きいためにドーム全体をフレームに納めることができませんでした。

11 時から 1 時までが R/C 機に割り当てられた時間で、その飛行が済んだ後に二度目の空撮を行いました。

幸いサーマルが発生して機体の向きがわからなくなるほど高く上昇し、ドーム全体をカメラに収めることができました。気が付くとトンビが二羽飛行機の様子を伺いにきて近くを舞っていました。

26 枚の撮影が終わっても飛行機は上昇するばかりでなかなか下りてきません。スパイラルでダイブさせたりしてようやく着陸しました。

パソコンに取り込んだ画像でドーム全体が収まっていることを確認して空撮を終わりました。

低空での撮影ではドーム頂上の採光ガラスの構造がよくわかります。

駐車場には自分の車もちゃんと写ってるのが確認できます。

鳥たちにとってもやまびこドームは位置確認のための目印になっているんでしょうね。

着陸できる広さがあれば思いのほか簡単に空撮ができ、地上とはまた違った情景をカメラに収めることができます。カメラを搭載した飛行機は小型グライダーなので、ハンドキャッチができれば着陸場所も必要ありません。どこか出かけるときに車に空撮機材を乗せていくと今回のような面白い画像を納めることができるかもしれません。

やまびこドームの建造に使われた構造材が入り口に展示されていました。
地元から参加した代田さんの Indoor R/C 機です。どれを見てもとてもきれいに作られています。

一番上の画像のレーザー 200 は新作機で、今回の飛行会で初飛行しました。エルロンがかなり敏感だということです。全備重量 138g でユニオンのコアレスモーターユニットを搭載しています。

パイパーはキーエンスのモーターを搭載して全備重量が 98g 。

タイガーモスは DC5-2.4 コアレスモーター搭載で全備重量が 128g ということでした。全て自作とのこと。

ピーナッツスケールのゴム動力 FF 機も新作機で、飛ばしては調整を繰り返していました。この機体なら R/C 化できるんじゃない?とアドバイスをいただきました。一番下の画像がその飛行機です。

地元で Indoor-plane を飛ばしている人がほかにいないので、年 1 回のやまびこドームで開かれる飛行会を毎年楽しみにしているということでした。

庄内ピーナッツ代表杉本二郎さんのすばらしい R/C 機です。
ムスタングは DC5-2.4 コアレスモーターを搭載し、全備重量 135g 。

複葉機は素晴らしい飛行でした。残念ながらムスタングの飛行は見ることができませんでした。

代表ともなるとご自身で楽しむ時間がほとんどないようでした。

人工芝の上に細かい砂が敷かれている様子もこの画像からわかります。

星島さんの Indoor R/C 機です。 Ni-Cd 8 セルで広いドーム内をかなりのスピードで飛んでいました。星島さんは以前メールでのお付き合いがありましたが、今回始めてお目にかかりました。庄内ピーナッツへの入会のお誘いをいただきました。
岩城さんの CO2 モーター搭載 FF 機です。お願いして飛ばしていただきましたが大変よく飛んでいました。私も CO2 モーターをいくつか持っていますが、実際に CO2 モーター搭載機の飛行を見たのは今回が初めてです。一度のガスチャージで 30 秒ほどの飛行ができるようです。

CO2 モーターのサウンドがとてもいいですね。

手持ちの CO2 モーターで R/C 機を飛ばしてみたい気になりました。

岡山から参加された方でお名前をお聞きするのを忘れました。
スチレンペーパーで作ったプッシャー機でプロペラは炭酸ソーダペットボトルで作ったということでした。とてもよく飛んでいました。普段屋外では大きな鶴の形をしたゴム動力機を飛ばしているということでした。

難しいと思われる重心位置の割り出しについてもいろいろと教えていただきました。羽のキャンバーを利用した強度の保持はよく考えられています。

とても大きなゴム動力無尾翼機です。ダイクデルタという飛行機だそうで鈴木さんの作品です。左右の翼と垂直尾翼は取り外せるようになっていました。飛ぶのを見たいとお願いして飛ばしていただきました。大きく左旋回をしながらのとても安定した飛行でした。

下の画像はスペースシャトルの地上への着陸進入シーンを思い出させます。

参加した FF 機のスナップです。どれも素晴らしい作りです。 R/C 化できそうな飛行機も沢山ありました。ここに収録したほかにも羽ばたき機、無尾翼機、円盤型機ほかまだまだ沢山の飛行機がありました。
庄内ピーナッツの今回の課題機「諏訪ットファイアー」。ノーカル機でゴムを除く重量が 6.5g ほどだそうです。ノーカル・タイムトライアル競技とノーカル・マスランチ競技が行われました。当日の記録はわかりませんが、中には 4 分以上も飛ぶ飛行機があるそうです。

飛行機の作りは勿論、プロペラの作り一つをとってもそれぞれに違いが見られました。翼に貼ってある和紙の印刷にも重くならない工夫がいろいろあるようでした。和紙に印刷するのにインクジェットプリンターを使っているというお話も聞きました。

壊れたら現場で修理してすぐに飛行する様は、我々の飛行会と同じでした。

翼面荷重が少ないためか、着地時のプロペラのダメージは少ないように感じました。

飛行中コントロールのできない飛行機ですが、中にはドーム広さにあわせて大きく旋回しながらゆっくりと上昇していく機体もありました。飛行機の性能は勿論、調整の素晴らしさを感じ取ることができました。

中にはこの日のために岡山から夜通しかけて参加した 82 歳の方もいました。

我々のメンバーは栗田夫妻、鳥羽夫妻、鈴木夫妻、それに私と妻の 8 名で参加しました。

栗田さんは大型の Indoor-plane と 280 モーター搭載機を 2 機持ち込みました。 1 セルの大型 Indoor-plane はとてもよく飛んでいました。 280 モーター搭載のグラウプナーのプッシャー機も広いドーム内で伸び伸びと飛行していました。もう 1 機の 280 機は離陸できなかったようです。7 セル 500AR 電池を搭載して 380g ほどあるということで、ちょっと重すぎたのかもしれません。

鳥羽さんは 35g の Pitts と 26g の新作複葉機、スタッガーウイング機、ほかに複葉機 2 機と 5 機すべてが複葉機です。 26g 機は木村バルサまで出かけて軽量で良質なバルサを調達して作ったそうです。 Dynamics Unlimited のシステムを搭載して地上から離陸し、よく飛んでいました。 KP00 モーターユニットを搭載しています。Pitts はテールヘビーを解消するために尾翼にセットしてあったマグネットアクチュエータを胴体の中に移動してきました。

鈴木さんは長い間テストを繰り返してきたスピットファイアーを広いドームで思う存分飛ばしていました。ドーム内は人工芝に砂を敷いてあると聞いてペットボトルで作ったソリを装着した飛行機を持ち込みました。ソリでの離陸を試みましたが、取り付けねじの出っ張りが擦れてソリでの離陸はできず、普通の車輪に変更して飛ばしました。飛行機に CCD カメラを搭載してグラストロンでの操縦を試みていましたが、円形のドームでは位置の感覚がつかめないと言っていました。

私の A-1 2 号機は初飛行でややピッチングの傾向がありましたが、重心位置を調整したらとてもよく飛ぶようになりました。ビットチャージーモーターでの飛行も全く問題なく、中スロットルで水平飛行が維持できるほどパワーに余裕がありました。ゴム動力 FF 機と一緒に飛行していると R/C 機とは思えないゆったりとした飛行で、翼面荷重 3.2g/dm2 のスローモーションとも思える飛行を十分に味わうことができました。 TINY も問題なく飛んでくれましたが、標高 1000 メートルと高い位置のためかいつもの飛行に比べやや推力の不足を感じました。

途中ドーム内の一部のスプリンクラーが突然作動して大量の水が噴出し、ドーム内に警報が鳴り響きました。一次飛行を中断しましたが、水の噴出と警報は止まる様子もなく途中から飛行を再開しました。しばらくしてスプリンクラーも停止し、係員が大勢で床にあふれた水を吐き出すシーンが見られました。

また、毎年行われている庄内ピーナッツ恒例のやまびこドーム飛行会も来年は予約が取れなかったということで次回は 2 年後の開催になるようです。

飛行会は 5 時まででしたが、栗田夫妻、鳥羽夫妻、鈴木夫妻は宿泊先の浅間温泉に向かうため、我々は少し早めに会場を後にしました。

私は 31 日 1 日と馬籠、浅間温泉に宿泊して 2 日の飛行会に参加した後そのまま帰宅の途につきました。

全工程 660km ほどの走行距離になりましたが、栗田さんの計らいでとても有意義で楽しい飛行会に参加できたことを感謝しています。

また、庄内ピーナッツ関係者の皆様には大変お世話になりありがとうございました。


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