GWR-4P 受信機の JST コネクター化

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新発売された GWS の超小型受信機 GWR-4P を JST コネクタに変更して軽量化
 今回入手した受信機は GWS の GWR-4P という 40MHz 4 チャンネル受信機です。早速動作テストを行い正常に動作することを確認しました。インドアエアプレーンに使用する場合はアンテナ線を半分の 50cm に切って使用しても大丈夫と書いてあります。それ以外の長さでは動作が不安定になるようです。 2 台一緒に調達したので 1 台を早速インドア専用に改造してみました。

 Sky Hooks の受信機は約 3g と大変軽量ですが、他チャンネルとの混信が多く、大勢の人が集まる体育館ではチャンネル管理が大変です。 72MHz で使用していますが安心して使用できるのはハイバンドとローバンドの 2 波同時飛行ぐらいでしょうか。そこで何とか混信の少ない小型軽量な受信機がないものだろうかと思っていたわけです。今回 GWS から発売された受信機は、サンプルテストで隣接チャンネルの混信がないという情報を得ていました。大きさは Sky Hooks の受信機とほぼ同じです。この受信機、取扱説明書には重量 5.4g とありますが実測では約 7g あります。

 JST コネクタへの改造と軽量化を図るのが目的です。 JST コネクタは一般のサーボコネクタとチャンネル間のピッチが異なります。 JST コネクタの方が厚みがあるので 4 チャンネル分のコネクタを並べるとそのままでは取りつけられません。インドアで使用する場合は通常 3 チャンネルしか使いません。ラダー(エルロン)、エレベータ、それにスロットルです。そこで 3 チャンネル分の JST コネクタを取りつける事にしました。幸い基板には新しく穴をあけるなどの必要もなく簡単に JST コネクタに改造できそうです。私の送信機は Futaba なので 1-3 チャンネルを使いますが、JR の場合は 2-4 チャンネルを使う事になります。どちらの送信機を使う場合でも信号ピンの結線を変えるだけなので簡単に改造できます。

GWR-4P 受信機のケースを取り外しました。 X-tal は差し込み式になっています。
受信機の裏側です。裏表のどこを見てもコイルらしきものは見当たりません。
両面スルーホール基板を使用してあり、半田付けもまあまあでしょうか。 何箇所かに半田かすがこびりついていました。アンテナ線は 100cm のものがついていましたが、インドアで使用する場合には半分の 50cm にしても大丈夫と説明書に書かれていたので早速細めのビニール線を半田付けして 50cm にしました。
JST コネクタに取りかえる事ができるか確認のため、ピンセットでコネクターピンを支持しているプラスチックパーツを持ち上げて、基板の状況を確認します。
何とか改造できそうなのでコネクタピンを支持しているプラスチックパーツを抜き取ってピンを取り外す準備をします。普通のサーボを使う場合はこの状態で使えます。
Sky Hooks の SHR-RX72 (右 約 3g ) と比べてみました。幅が 2mm ほど広く、重量は 5g 以下とかなり軽くなりました。
ピンを半田ごてで取り外したところです。基板の端に最も近い 1 列目の  4 つの穴が電源のマイナス、 2 列目の 4 つの穴が電源のプラス、 3 列目の穴 4 つが各チャンネルの信号出力になります。サーボケーブルを直付けする場合はこの状態で使います。
JST コネクタ 3 個を瞬間接着剤で連結しました。 JST コネクターを使う場合はセンターピンが電源のマイナスになります。マイナスピンの足 3 本をリード線で半田付けしておき、あとで基板のマイナスパターンに半田付けします。電源プラスピンの足は 3 本とも外側に 90 度曲げ、真中のピンだけコネクター端面から飛び出した分をカットして、お互いをリード線で半田付けしておきます。後で左右のピンを基板の電源プラス穴に差し込んで半田付けします。 1 チャンネル目のピンと 3 チャンネル目のピンが基板の 1 チャンネルと 4 チャンネルの穴に一致するのでその穴を利用します。各々のチャンネル信号線はあらかじめリード線を JST ピンの足に半田付けしておきます。
JST コネクタの 1 チャンネル目と 3 チャンネル目の 90 度に折り曲げたピンの足を基板の 2 列目の穴に差し込んで裏から半田付けします。 JST コネクタのセンターピンに半田付けしたリード線を基板の電源マイナスパターンのある所に半田付けします。画像のコネクター右側にリード線が見えます。
各チャンネルの信号リード線を基板に半田付けします。画像は Futaba 送信機用に合わせて手前から 1、 2 、3 チャンネルの基板穴に半田付けしましたが、 JR の送信機を使う場合は 2 、3 、4 チャンネルの基板穴に半田付けします。
半田付けしたあと基板とコネクタの隙間に瞬間接着剤を流して接着します。 JST コネクタは上から信号、電源マイナス、電源プラスになります。
JST コネクタ仕様に改造した受信機と Sky Hooks 受信機を並べてみました。
X-tal のピンが細いので X-tal ソケットに差し込んだだけでは少し不安です。またピンもすぐに曲がってしまいます。かなり小型の X-tal ですが部品の中では一番背が高いのです。そこでチャンネル変更もほとんど必要ないことから基板の裏側に半田付けしてしまいました。 0.2mm プラ板を当てて絶縁処理してあります。
最後に薄手のシュリンクチューブで全体を被覆して改造作業完了です。

 改造した受信機は約 4.5g とかなり軽くなりました。 Sky Hooks の 3g には及びませんが他チャンネルとの混信がなければ申し分ない軽さです。
改めて Sky Hooks SHR-RX72 の説明書を見たら RF Input Bandwidth ±76KHz と書いてありました。GWS GWR-4P の説明書には Selectivity 10KHz/50dB と書いてあります。 40MHz 帯も 72 MHz 帯も隣接チャンネルとの間隔は 20KHz なので前者の受信機では混信しても仕方がないところです。説明書どおりの性能なら GWS の受信機は安価で素晴らしい受信機といえますが、実際に使ってみないとなんとも言えません。次回の飛行会で使ってみたいと思います。

 改造には JST コネクタ 3 個と若干のリード線、半田等が必要ですが、改造に要した部品代はわずか 60 円ほどでした。


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