Hitec HS-50 サーボの軽量化

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実測値 5.9g のサーボがどこまで軽くなるか軽量化に挑戦
 Indoor-plane に使用する機材は軽いほどいいのですが、特別に軽量化された機材はまだまだ高価です。受信機は少し改造すれば 5g を切る安価な受信機が出まわってきたのでインドア用として使えるようになりました。サーボはインドアエアプレーン用として WES-Technik の LS2.4 と LS3.0 があります。重量は LS3.0 で実測値 3.4g です。軽量で小型なのは評価できるのですが、品質はあまりいいとは言えません。半田付けがよくありません。構造上ガタも多いのです。特に価格が高いのは嬉しくありません。と個人的にはあまり好きになれないのです。そこで目をつけたのが Hitec HS-50 というサーボです。重量は 5.9g と少々重くなりますが、すでに過激な "FunFan2" に搭載して 83 フライトしましたが素晴らしい働きをしてくれています。動きも速いし、半田付けもきれいだし、組み立てもきちんとしています。何よりも価格が安いのは嬉しい限りです。

 この HS-50 サーボがもう少し軽量化できればインドアエアプレーンも安価な機材の組み合わせでかなり軽量な飛行機を作ることができるようになります。

 軽量化への取り組みをしてみようと思ったのには、もう一つのきっかけがあります。ごく最近 0.1g 単位で量れるデジタル秤を調達できたのです。前々からほしいとは思っていたのですがなかなか機会がなく、今回山尾さんのお世話で手に入れることができました。 200g まで量れます。画像では校正用の 200g の錘を載せています。インドアエアプレーンではほとんどが 200g 以下の飛行機なので今後多いに役立つと思います。

 タイトル画像は今回軽量化を試みる HS-50 サーボを分解したものです。外径 6mm の可愛らしいブラシモータが使われていて、とても合理的にまとめられています。

 WES LS3.0 サーボをみると余分な構造材が全く使われていません。部品のすべてが露出しています。そのため飛行機への取りつけには少々の工夫が必要です。インドアではこのような構造でもいいわけです。となれば HS-50 サーボのケースはなくてもいいのでは?と考えたわけです。そこで構造上必要な部分のみ最小限残してあとはできる限り削ってしまおうということを考えました。アンプ基板からポットに至る 3 本の線が太いので、細い配線に取り替えます。サーボケーブルも JST タイプのコネクタケーブル(0.3g)に替えます。オリジナルのケーブルが 0.9g あるのでこれだけで 0.6g も軽くなります。サーボの底ブタ(0.3g)も使いません。ギヤケース(0.5g)は耳を落とし、至るところに穴をあけることで 0.3g まで軽くなります。モータを支持しているメインケースは下半分を取り去ります。こうした努力の結果 ここまで軽くなりました。 改造後のサーボとオリジナルの比較です。 こんなに肉抜きしました。サーボ側面は機体に取りつけるための面をある程度残しています。アンプ基板とモータは少量のボンドサイレックスでケースの一部に点付け固定しました。十字型のホーンをつけて 4.1g なので、実際の使用ではホーンの不要部分をカットしてもう少し軽くなります。

 LS3.0 サーボの 3.4g には及ばないものの、 5.9g のサーボが 4.1g と 1.8g も軽くなりました。飛行機には通常 2 つのサーボを使いますから合わせて 3.6g 軽くなるわけです。これなら安価な機材で軽量なインドアエアプレーンを作ることができますね。


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2000/12/03 inserted by FC2 system