インドアエアプレーン用のプロペラは今まで 1.9mm のドリルの刃に通してバランスをとっていました。これでもかなりの精度でバランスをとることができましたが、先日片山さんがマグネットを使ったプロペラバランサを作ってインドア飛行会にもってきました。なかなか具合がよさそうです。
このところバルサとファルカタで作ったプロペラを飛行機に装着して飛ばしていますが、不注意から数本のプロペラを破損し、いよいよ新たなプロペラを作らないと飛ばせない飛行機がでてきてしまいました。そこでプロペラを作るのと一緒に、ありあわせの材料で簡単なマグネット式プロペラバランサを作ることにしました。
どうせなら 540 クラスで使用するプロペラのバランスも調べることができれば好都合です。そこで手持ちのプロペラバランサのサイズに合わせようと思いましたが、なんとプロペラバランサの軸がステンレス製でマグネットに吸い付かないのです。結局インドアで使用するプロペラ専用としました。
材料はプロペラを作るために買ってあったファルカタ材 (30mmx14mmx900mm \100) とマグネットアクチェータ作るために用意しておいた直径 4mm 、長さ 6mm ほどのネオジウムマグネット 2 個、それとミニ四駆に使われる 2mm の車軸。あとは木工用接着剤です。
12 インチぐらいまでのプロペラをセットできるように、ファルカタ材を長さ 250mm で 2 本切り出して重ね、端から10mm の位置に 4mm のドリルで穴を開けたあと 80mm の長さで切り出したファルカタ材 30mm 幅を間にはさんで接着しました。ドリルで開けた両方の穴に内側からマグネットを押し込んでバランサ本体はあっという間に出来ました。磁石同士が互いに吸い付く面を対向させています。
プロペラホルダは 2mm のシャフトを 26mm ほどの長さに切り、リュータにくわえて両端を円錐状にヤスリで削ったあとオイルストーンで仕上げました。鉄心の透磁率を少しでも高めるため円錐角度をなるべく鈍角に仕上げました。プロペラフォルダの長さプラス 0.5mm ほどの間隔になるように両方のマグネットの押し込み深さを調整しました。プロペラホルダの両端の円錐の中心が少しでも偏芯していると、プロペラのバランスが正確に測れなくなります。
出来上がったプロペラバランサの両マグネットに 2mm のプロペラホルダが強力に引っ張られています。製作中のプロペラをプロペラホルダにこんな感じでセットして両マグネットで支持します。直径4mmと小さなマグネットですがかなり強力でプロペラをセットした状態でも全く問題ありません。マグネットは最短磁路を形成する性質を持っているので、プロペラ軸を常にマグネットの中心に維持しようとします。プロペラ軸の一端がマグネットに接触しているだけで他は浮いています。とても滑らかでかなり微妙なアンバランスも検出することができます。