SIMPROP Piko2000 5ch 受信機の 8 チャンネル化

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Piko2000 受信機の 8 チャンネル化
 常光さんから多チャンネル化できないかと手持ちの受信機 Piko2000 を預かりました。どう料理してもいということなので早速解剖してみました。

 預かった受信機はベルクロテープが底面全体に貼ってあり重量が 18.6g あります。ケースをはずすと 12.6g と軽量になります。私は Piko2000 受信機を使う機会がなかったのですが、通達距離等信頼性のある受信機と聞いています。

 以下の改造についてはあくまでも自己の責任において行います。はんだ付けに自信のある人なら簡単に多チャンネル化することができます。

 早速今回もデコーダ IC の出力をオシロスコープを使って調べてみました。一般的にデコーダ IC は 8 チャンネルのものが多く使われていまが、 Piko2000 も同様 8 チャンネルのデコーダ IC が搭載されていました。この受信機はもともと 5 チャンネル受信機ですが、バッテリーを接続するための電源端子が隣にあります。電動飛行機ではスピコンの BEC を利用することがほとんどで、この電源端子は普段使いません。となればこの電源端子を 6 チャンネル目の出力に利用することができます。 6 チャンネルに改造できれば電動ヘリ、飛行機・グライダのフラッペロン、空撮に利用する等かなり用途が広がります。ということで今回は 6 チャンネルに改造してみます。アンテナ線の長さが 430mm ととても短いのが特徴です。

 では改造の方法を以下順を追って説明します。

ケースを外します。通常の X-tal が使用されています。コネクタは横差し構造で一番下側の基板に最も近いピンが信号出力になっています。この状態で 12.6g でした。
受信機裏側です。出力ピンの上から 1 〜 5 チャンネル、一番下が電源端子です。
デコーダ IC の各チャンネル出力を示します。
6 チャンネル目の出力は電源端子を利用するため、あらかじめ基板赤印部分のパターンをカッタナイフ等で切り離します。
基板のパターンを切り離したところです。
IC の 6 チャンネル出力から 6 チャンネル目出力信号ピンに配線します。 IC ピンのピッチが狭いのでできるだけ細い線を使い、細身の半田ごてを使うと半田づけしやすいと思います。
角度を変えてみたところです。 1 個所のパターンカットと 1 個所の配線追加だけで 6 チャンネル受信機への改造ができました。 6 チャンネル以上に改造するにはエクステンションケーブル等を利用してコネクタケーブルを必要チャンネル分引き出します。
ケースの 6g は馬鹿にならないのでシュリンクチューブを被せました。あっ!借り物だった。まあいいか。
シュリンクする前が 12.6g 。シュリンクしても 13.2g と軽量です。

 改造した受信機は借り物ですが、テストという理由をつけてしばらく借りておきましょう。となれば距離テストをしなくてはなりません。再度 ビーグル・モス に登場してもらいました。アンテナ線の長さが 43cm とかなり短いのです。 81 バンドの送信機 X-tal も持ち合わせがあるので問題ありません。今回は初めから送信機の 10 段あるアンテナを 3 段長さで飛ばしてみます。通達距離圏外になったら全部伸ばせば問題ないでしょう。結果は全く心配することもなく十分な通達距離を有することが確認できました。途中からアンテナを 1 段送信機から出した状態で飛行させ、最後の着陸まで行いました。

 二度目のフライトのときに、調達して改造したてのデジタルカメラを空撮のために ビーグル・モス の胴体に貼り付けて飛ばしました。そのときの様子を「フォトアルバム」でご覧いただくことができます。


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2002/03/23 inserted by FC2 system