Kokam からリリースされた 0.70g のリチウムポリマ電池は 20mAh の容量があります。いち早くその電池を入手した Matt Keennon が 50mA : 22min 3.66V average, 100mA : 6min 3.44V average というテストデータを得ています。
このことから 100mA 以下を目標にモータユニットを選択すれば超軽量な飛行機の製作が可能だと判断できます。そこで早速手持ちのモータの中から外径 4mm 長さ 11mm でコイル抵抗 50ohm のモータを使って 60:9 のユニットを組んで何種類かのプロペラでテストしてみました。
消費電流は 90mA と何とか使える範囲に収まったものの、いろいろプロペラを替えてみても 1.2g 以上の静止推力を得ることができませんでした。
効率のよいモータの選択が大事です。そこで Didel からモータを何種類か調達してみました。その中から 4mmx8mm 30ohm 0.47g pager motor と 4mmx11mm 40ohm 0.67g pager moto の二つを選び出しました。
両者のモータを 60:9 のギヤ比で組み、新たに作った 3.5x2 (89mmx50mm) のプロペラを組み合わせてその推力と消費電流を比較してみました。どちらも 3.5V で 2g の静止推力が得られました。 4mmx8mm モーターでは 80mA、4mmx11mm モータでは 40mA の消費電流でした。
ここでどのような飛行機を作ったらいいか考えてみました。1g 台の飛行機となるとインドアフリーフライト機以外には考えられません。そこで野中繁吉著「必ずよく飛ぶ室内模型飛行機中級」に掲載されている A-6 という飛行機を作ることにしました。
翼幅 306mm(10") で飛行機の重量は 1.22g。使用ゴム 0.19g を含めて 1.41g になりますが、プロペラの 0.37g が含まれているので、飛行機そのものは 0.85g しかないのです。 0.08-0.09 と比重の少ない軽量なバルサが使われていますが、少し強度のある飛行機を作る必要があると思われるので多少比重の大きな手持ちのバルサを使います。
A-6 は主翼面積が 1.928dm2 なので 4g 以内で完成できれば 2g ほどの翼面荷重になります。インドアエアプレーンとしては十分ゆったりとした飛行が見込めます。水平尾翼の面積を少し小さくした方がいいとの石川さんからのアドバイスでオリジナルの 75% の面積にしました。主翼面積の 35% になります。
あれこれ思いを巡らしているうちに待望の 20mAh リチウムポリマ電池が届きました。 0.70g と軽量です。プラス電極はアルミタブのままなので簡単に半田付けすることができません。
アルミはんだが使えそうですがケーブルとコネクタを使うとかなり重くなってしまうので、電池の接続をマグネットコンタクト方式にしました。 2mm 丸 1mm 厚のマグネット 2 個で 0.045g です。電池のタブにマグネットを挟み込むように加工して 0.755g になりました。