前作の FunFly 2 号機は、スピコンを f21-15be から slim-24be に変えたので少し軽くなり、その後車輪を装着しての全備重量 440g 。翼面積 21dm2 ですから翼面荷重約 21g/dm2 ということになります。 Slow Flight が可能です。FunFly 3 号機も同様 Slow Flight 重視で、同じ程度の翼面荷重に仕上げたいと思います。
Kyosho ギヤユニット+ Mabuchi 380PH モーター(7.2V) |
約 96g |
コスモテックペラホルダー+ CAM FOLDING PROP 9x5 |
約 17g |
schulze slim-18be スピコン+ロッキーコネクターオス |
約 14g |
Futaba R113F 受信機 |
約 18g |
ウルトラマイクロサーボ 2 個 |
約 19g |
7x600AE 電池 |
約 140g |
搭載機材合計 |
約 303g |
当初、上反角効果とラダー効果を期待してテーパー翼で図面を書き、中央部のリブ型と翼端部のリブ型を作りましたが、リブの切り出しが結構面倒なので、矩形翼に変更しました。と同時にラダー面積も大きくしました。無尾翼そのもののスローフライト時の特性その他がよく分かっていないので、とりあえず実験機のつもりで製作してみます(というのは言い訳で、単なる手抜きです)。
この機体でのデーターが、テーパー翼を持つ無尾翼機製作への足がかりになればと思っています。
翼型はEPPLR334(S キャンバー翼)を使ってみることにしました。翼型データは
1150 種類もの翼型データーのあるデーターベースからダウンロードしました。
S キャンバー翼の特性を犠牲にしないように、エレボンになる部分は翼型の一部を切り出して可動翼にします。
FunFly 2 号機ではクラーク Y 翼型の後縁にエルロンを足していました。この方が製作ははるかに楽でした。
重心位置はあとで調整できるように、電池搭載位置を広めに確保しておきます。
無尾翼機の重心位置は、やや前重心でエレベーターで吊って飛行させるような話も聞いています。とても微妙なようなので、発泡スチロールの板(お弁当のフタ)で、 S キャンバー翼を模した 4 分の 1 の模型を 2 機ほど作り、重心位置を少しずつ変えてグライドテストを行いました。この重心位置もある程度参考にしたいと思っています。
出来上がったらモーターを取り外して無線機材のみ搭載し、グライドテストを行いながら適正重心位置を求めたいと思います。
防砂対策については、モーターユニットを取り付ける胴体部分に放熱のための開口部を設けないことにします。ただしモーターの取り付け、取り外し、点検等ができるようにモーター取り付け部の胴体上部にハッチを設ける予定です。
FunFly 2 号機ではすでに 70 フライト近い実績から、おとなしく飛ばしていれば 12 分程度のモーターランが可能でした。ループ、ロール、スパイラルダイブ、背面飛行、モーターカットによるグライド等を取り入れても毎回 8 分以上のモーターラン(送信機の設定でモーターラン時のみタイムカウントするようにセット)で着陸後、電池残量に余裕があります。
この事から、モーター入力電流は平均 2.6-3.5A 程度(モーター入力約 22-29W)であることがわかります。
E-Zone の speed 400 モーターに関する詳細なデーターに 7.2V モーターの効率は、 7 セル時 3.2A 入力のときが最大で 71.1% になるとあります。このことからかなり最大効率に近い状態で使用していることがわかります。モーター出力で約 16-20W 。熱損失等が約 6-9W という計算になります。
7.2V モーターは、フルパワーで 9.1A のモーター電流時の効率が 49.9% になります。ほぼ半分が熱損失等になってしまいますね。モーター入力約 76W 、モーター出力で約 38W 、熱損失等が約 38W になります。
この熱損失等と比較しても、 FunFly 3 号機は 4 分の 1 以下の発熱と考えられるので、放熱孔を省略しても問題ないと考えました。
この計算はモーター進角 0 度での計算なので進角をつけたモーターはもう少し効率がいいはずです。しかしながら、ギヤユニットを介してドライブすることになるのでそのあたりの損失も無視できません。
今回はモーターにスピコンを直接半田付けして使用しますが、 4A 程度のモーター電流では slim-18be はほとんど発熱しません。ブレーキを頻繁にかけても大丈夫です。サーボを頻繁に連続して動かすと少し発熱しますが、問題になるほどではありません。サーボ 2 個なので許容電流の半分程度です。このことからスピコンの放熱も考慮しなくてもよさそうです。ただし、スピコンそのものには予め放熱板を取り付けてあります。
動力用バッテリーも、今回の使用状況から放熱の考慮はしなくてよさそうです。
ただし、真夏時の炎天下での飛行ではモーターの放熱、電池の放熱の必要性があるかもしれません。