LS-1 (Light Stick 1)

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なんと翼幅 122mm (4.8") のインドアプレーンを作ってしまいました
 今回のインドアプレーンは軽さを追求した飛行機で 2g を切る全備重量を目指しましたが、徹底した軽量化で 1.78g と言う飛行機ができました。主翼の翼面積は 0.488dm2 です。手のひらに載るサイズですが、 3.65g/dm2 とインドアで十分飛ばせる翼面荷重となりました。試算では 2.4m/sec 程の飛行速度になりますが、これだけ小さな飛行機が本当に飛んでくれるかどうか不安です

LS-1 (Light Stick 1)
受信機 Receiver IRXA302BM Combo receiver with battery monitor 0.15g
アクチュエータ Magnet actuator 0.025mm 700t 180ohm coil x 2 0.12g 0.14g
1mm x 1mm x 1mm magnet x 2 0.02g
モータ Propulsion unit 4mm x 8mm 28ohm pager motor 60:12 0.46g
プロペラ Propeller 2 x 1 (51mm x 25mm) balsa 0.03g
電池 Battery Kokam 20mAh Li-Po with magnet 0.73g
飛行機重量 Air frame 主翼 Wing 0.10g 0.27g
水平尾翼 H.Stab 0.03g
垂直尾翼 V.Stab 0.01g
胴体 Fuselage 0.04g
電池ホルダ Battery holder 0.08g
その他 Others 0.01g
全備重量 All up weight 1.78g

翼幅 Wingspan 122mm (4.8")
全長 Length 160mm (6,3")
翼面積 Wing area 0.488dm2
全備重量 All up weight 1.78g (0.063oz)
翼面荷重 Wing loading 3.65g/dm2
静止推力 Static thrust 1.12g (6620rpm 52mA 3.5V)

 今回の飛行機は 3 チャンネル装備でラダーとエレベータが可動です。軽くするために初めて 1mm 角というとても小さなマグネットをアクチュエータに使ってみました。コイルサイズは内径 2.2mm、外径 4mm、厚さ 1.8mm です。

 1mm 角のマグネットがアクチュエータとして実用になるかテストしてから使いました。トルクは簡易測定で 0.2g ほどしかありませんが、何とか実用になると判断しました。

 飛行機は簡単な図面を描いて胴体から作り始めました。小さい飛行機なのでバルサ角棒の胴体でもよかったのですが、せっかくですからこだわって巻き胴にしました。 0.5mm のバルサ板を 0.3mm まで薄く削り、 2mm のカーボンロッドに巻き付けて作りました。外径 2.6mm、長さ 130mm の巻き胴は 0.4g でできました。

 受信機は 0.15g と今までになく軽量です。バッテリ電圧が 3.08V まで低下すると赤色 LED が点灯して知らせてくれます。

 動翼には 0.3mm まで薄く削ったバルサ板をつかいました。トルクが少ないのでヒンジテープも極細にカットして使っています。コイルの中心が水平尾翼の上面に位置するように固定し、1mm 角マグネットがコイルの中心になるように水平尾翼に固定してあります。

 マグネットアクチュエータ部のクローズアップです。コイルが 0.06g、マグネットが 0.01g で、0.9 ミクロンのフィルムを貼った水平尾翼が 0.03g。水平尾翼完成で 0.10g です。

 主尾翼には 0.9 ミクロンのフィルムを貼りました。すでに水平垂直尾翼にはマグネットアクチュエータを取り付けてあります。

 今のところ入手可能な最軽量のモータは、外径 4mm、長さ 8mm のページャモータです。カタログ値で 0.46g ですが、 5 個まとめて量ってみたら 1 個あたり 0.474g あることがわかりました。

 モータユニットの軽量化についてはモジュールを 0.3 から 0.2 のものに変更し、ギヤの厚さを薄く削るなどしましたが、モータそのものが重いので、モータの金属ケースを削るなどして軽量化しました。

 モータについては LS-1 が完成したあとにもう少し軽量化できることがわかりました。

 電池に採用したマグネットキャッチは電極タブをマグネットを包むようにコの字に曲げていましたが、マイナス電極については丈夫なニッケルが使われているため、コの字に折り返すのをやめてマグネットから先の部分をカットしました。これで電池は 0.76g から 0.73g と少し軽くなりました。

 モータユニットに電源装置から 3.50V を供給してデータをとってみました。 1.12g (6670rpm 52mA) の静止推力は 1.78g の飛行機にとって申し分ない推力だと思われます。

 飛行機の大きさの割にプロペラサイズが大きいので、反トルクの影響を考えてモータのサイドスラストを少し多めにしてみました。ダウンスラストも少々つけてあります。重心位置が 50% になるように最後に主翼を取付けました。主翼の取付け迎角はウイングポストの抜き差しで調整できるようにしてあります。

 飛行機完成後にもう少し軽くできる見通しがたちましたが、とても小さな飛行機なので部分的に軽く作り直すのはとても大変です。そこでまだテストフライトも行っていない中、すでに 2 号機の計画を進めています。 Light Stick シリーズは軽さを追求するインドアプレーンと位置付け、平行して A-6 シリーズでは更なる低翼面荷重を目指した飛行機を計画しています。
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2004/05/24 inserted by FC2 system