LS-1 の初飛行

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無事初飛行して 8 分 21 秒の飛行時間を記録しました
 A-6 のときは翼面荷重がとても少なかったので、家の中で数秒間の飛行ができ、どのような飛行具合かを確認することができました。 LS1 では 3.65g/dm2 の翼面荷重があるので家の中でテストするわけにいきません。

 できあがってから初飛行までにかなりの時間がありましたが、藤沢市片瀬しおさいセンター体育館で行われた飛行会で初飛行しました。今までになく小さな飛行機なので本当に飛んでくれるかどうか不安でしたが、問題なく飛んでくれたのでほっとしました。

 A-6 を飛ばしたあとに LS-1 の初飛行を行ったので、小さな飛行機の割に多少飛行スピードが早いように感じましたが、翼面荷重相応の飛行でした。 1mm 角という今までにない小さなマグネットを使ったアクチュエータでのコントロールも全く問題なく、十分にコントロールできました。今回の飛行機では 3 チャンネル装備でエレベータもコントロールできるようになっていますが、通常の飛行ではエレベータの必要性を感じませんでした。また A-6 と同様 LS-1 を飛ばすにはバレーコート 1 面のスペースは十分すぎるほどです。

 初飛行ではタイマを備えた Futaba の送信機を使いました。小さな飛行機なので効率が悪いと思われたにもかかわらず、20mAh Li-Po 電池で 8 分を超える飛行時間を記録しました。

 以前から Kokam 10mAh リチウムポリマ電池を供給してもらうように Kokam 本社に打診していましたが、つい先日 Kokam からサンプルを提供してくれるという返事が届きました。電池の重さもサイズもまだわかりませんが、軽量な電池を搭載することで世界最軽量インドアプレーンの実現も夢ではなくなってきました。

 ただ 10mAh の電池ともなると流せる電流にかなりの制約があるので、そのまま今回の飛行機に搭載するというわけにはいかないと思われます。搭載機材のすべてにおいて省電力化を図る必要がありそうです。

 今回は 0.15g という軽量な受信機を使いました。この受信機に使っている DC-DC コンバータはとても軽いのですが、DC-DC コンバータを使うことで少々消費電流が多くなっています。 10mAh リチウムポリマ電池を使う場合には、DC-DC コンバータの効率も無視できません。 DC-DC コンバータを省略する方法も考えられるのですが、その場合は赤外線受光素子のフィルター回路が必要になるので、受信機はかえって重くなってしまいます。省電力受信機についても検討する必要があります。

 モータの消費電流を抑えるには LS-1 で使用した 4x8mm ページャモータより 4x11mm ページャモータの方が遙かに効率がいいのですが、重量で 0.2g の差があります。この差は 1g 台の飛行機にとってとても大きいので、やはり 4x8mm ページャモータを使い、プロペラサイズを小さくして消費電流を抑えるなどの工夫が必要になりそうです。

 1mm 角のマグネットを使用したマグネットアクチュエータは LS-1 の飛行において十分なトルクが確認できました。マグネットアクチュエータのコイルに更に細いマグネットワイヤを使い、抵抗値の高い軽量なコイルを使って軽量化するとともに消費電流を抑えることも考えなければなりません。

 飛行機の製作技術も全体の軽量化に大きく影響してきます。瞬間接着剤の使用を極力抑えて他の接着剤を使うなど、軽量な飛行機の組み立て技術も磨かなければなりません。

 以上の他にも軽量化のためにいくつもの難題が立ちはだかっていますが、一つ一つ細部にわたって検討し、より軽量な飛行機作りを目指したいと思います。
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2004/05/24 inserted by FC2 system