"micro-FunFan" 1oz plane への第一歩

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1oz plane のための滑空モデルを作って、RF Flight Pack の入荷を待ちました。
2oz plane "mini-FunFan" はまだちゃんと飛んでくれません。床面での直進性が悪くどうしたものか悩んでいます。そんな中 1oz plane への夢も膨らみ、スチレンペーパーを使った滑空モデルを作ってグライドテストを行うなどしていました。マグネットアクチュエータを含む RF Flight Pack が注文から1ヶ月半ほどしてようやく手元に届きました。受信機とコントロールモジュールとマグネットアクチュエータで構成されています。 "Lil' Skeeter" の原寸図面とともに取り扱い説明書も送られてきました。

Dynamics Unlimited のコントロールモジュールにはスピコンとマグネットアクチュエータのドライバが2組、それに受信機へ電源を供給するための昇圧回路が組み込まれています。電源に CR2(3V) を接続して受信機への供給電圧を測定したところ 4.2V ありました。スロットルは Futaba 送信機の場合ノーマル設定のままで使えます。 2 組のマグネットアクチュエータドライバはエルロンスティックとエレベータースティックに割り当てられています。受信機には Sky Hooks の SHR-RX72PRO(5ch) が使われていますが、この受信機は 3.5V の電源電圧から使えます。また JST コネクターもシュリンクチューブもビニール被覆のアンテナ線も使われていないため重量はなんと 1.5g しかありません。アンテナ線には細いエナメル線 (84cm) が付属しています。コントロールモジュールの重量も 1g ほどしかありません。マグネットアクチュエータは 2 組で 1.2g です。

なんと言っても最大の特徴はモーターサーボに代わるマグネットアクチュエータです。外径 9.5mm 、内径 5mm 、厚さ 2.5mm 、50ohm ほどのコイルの中心に外径 3.5mm 、厚さ 2mm の強力なマグネットをワイヤーアームを取りつけてセットし、ワイヤーアームの片方を動翼に固定して舵をコントロールする構造です。緒方さん、山尾さん、鈴木さんの飛行機を見たり、話しを聞いたりしていると、モーターのプロペラ後流で動翼が押し戻されたり、旋回時の遠心力でエレベーターが外側に引っ張られてしまうとか、飛行中の空気の流れで動翼が押し戻されてしまうというほど非力なので、動翼バランスを考えないとうまく飛んでくれないと思われます。

マグネットアクチュエータは構造が簡単なので自作が可能です。そこで別にコイルを巻いて感触を得るための実験をしてみました。送られてきたコイルは 0.9mm ほどの線が巻かれていましたが、手元に 0.12mm のエナメル線があったので少し大きめのコイルをいくつか巻いてみました。画像の二つのコイルは左側が内径 6mm 、厚さ 3mm 、巻数 400 回、26.2ohm 、右側が内径 6.5mm 、厚さ 3mm 、巻数 400 回、28.6ohm 。バルサ板に取り付けてテストに使ったコイルは内径 6.5mm 、厚さ 3mm 、巻数 500 回、 36.5ohm のものです。動翼のヒンジは輪ゴムを切って瞬間接着剤で固定しました。このゴムの弾力を利用してニュートラルを保持します。最初に直径 5mm 、厚さ 2mm のフェライトマグネット(画像右)で実験し、次に送られてきた強力な(ネオジ?)マグネット(画像左)で実験してみました。違いは明らかですがどちらもプロポーショナルコントロールができ、後者のマグネットでは舵角も十分でした。しかしトルクはかなり弱い感じがします。動翼の重さもかなり影響するのでマスバランス動翼を使うなどの方法も考える必要がありそうです。いろいろなサイズのマグネットを調達して今後実験を重ねてみたいと思います。

3x50mAh Ni-Cd か CR2 か 430mAh Tadiran 電池を使いたいと思っていますがいずれも 12g ほどの重さなので飛行機が 8g でできれば全備重量 30g ほどの飛行機ができる計算になります。
しかし、この重量で軽快に飛ぶ飛行機を作るということはそう簡単ではありません。 緒方さん、山尾さん、鈴木さんがすでにマグネットアクチュエータを搭載して飛行を楽しんでいますが、軽快に飛んでくれるまでにはいろいろと試行錯誤のがあったようです。今なお更に軽快な飛行を目指して日々研究を重ねています。

翼面荷重は軽いほうがいいのでしょうが飛行機の完成重量との兼ね合いから軽くするのは大変難しいようです。仲間の飛行機は 8-10g/dm2 で軽快に飛んでいます。ただしマグネットアクチュエータによる各舵のコントロールは非力なので、飛行機自体は自立安定性飛行するようなセッティングが必要のようです。しかし安定しすぎる機体になると小さな旋回が難しくなると思われます。

"mini-FunFan" と同じ大きさ (3.5dm2) の滑空モデルを作りました。 1mm のスチレンペーパーで翼形を切り出し、前縁の保護と補強のために竹ひごを接着し、自立安定性を確保するために多少上反角をつけたモデルを作りました(タイトル画像)。重心位置を合わせるため前縁下部に5円玉を貼りつけて滑空テストしてみました。なかなかいい感じです。 1mm スチレンペーパーの比重を計ってみたら 0.098 でした。簡単に必要な形にカットできるので便利です。バルサと比べて均質なのもいいです。しかし温度変化による平面の歪みが大きいのでフラットな翼面の場合問題です。暖房の効いた部屋で作り、寒い朝起きてみたら翼が捻れていたのです。部屋が暖まると捻れもなくなります。このままこの滑空モデルにメカを組み込んでもいいかなと思ったのですが、温度変化によるこの歪みを解決しないとうまくありません。そこでスチレンペーパーの裏表にカーボンテープを接着して温度差による歪みを抑えました。機体の完成重量 8g 。おおっ!これなら使えそうだ。


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