無尾翼スポーツ機の製作 1

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まずはリブの切り出しから


フィルム貼り生地完成重量を 120g までに押さえることを考えながら製作をすすめます。
せっかく CAD で図面を描くのですから、 CAD の機能をもう少し積極的に活用してみます。今回の飛行機に使用するバルサの総体積を計算し、バルサの比重からどの程度の重量になるかを計算してみたいと思います。
CAD ソフトに領域を計算するコマンドがあり、測定したい平面図の各コーナーをマウスでクリックするだけで面積を表示してくれます。
使用するバルサの厚みから体積が計算できるので、比較的簡単に全体のバルサ体積を計算することができます。いままでこのような計算をして機体を作ったことはありませんでした。
今回製作する機体に使用するバルサの総体積は 316cm3 という結果がでました。バルサの比重をやや重めにみて 0.15 で計算すると、使用するバルサ総重量は約 48g となります。実際には、それぞれに使うバルサの比重の違いから正確にはでませんが、ある程度の生地完成重量を想定することはできるようになります。

CAD の領域計算コマンドは、主翼面積の計算、垂直尾翼面積の計算等にも利用できます。また、主翼の取付け角、モーターのサイドスラスト等の設定も画面上で設定パーツを選択後角度を入力すればすぐに図面上に反映されます。
また、 400 モーター、受信機、サーボ、電池等を部品として保存しておけばいつでも呼び出して必要な場所に置くことができ、移動も回転も自由にできます。
今回は、モーターのサイドスラスト、ダウンスラスト、主翼取付け迎角、翼端部の捻じり下げ、サーボの取付け位置、受信機位置、バッテリー搭載位置設定等大いに活用しました。

今まではリブを作るために 1mm のカバベニヤに直接座標をプロットして自在定規で線を引き、ヤスリで仕上げて型を作っていました。今回は CAD ソフト上で翼型をプロットし、リブの原寸出力図を 1mm ベニヤに貼り付けて型をつくりました。画像の上は CAD から出力したリブの原寸図、画像の下は出力図のエレボン部分に多少の変更を加えたものを 1mm のベニヤに貼り付けたもの。エンジン機のときにはアルミ板で型をつくっていました。翼弦 160mm と比較的小さいので CAD による出力図のほうが正確です。一種類の大きさの座標を入力しておけば、自由なサイズで出力できるのも CAD ソフトの魅力です。予算があればカッティングマシンに出力して直接リブを切り出すことも可能でしょうが...。

タイトル画像のリブ組み段階で重量約 18g(リブ 6g + 前縁・スパー 10g + 後縁下面のみ 2g) になります。
オラライトは 13dm2 の翼面積を貼るのに約 11g 、垂直尾翼 2 枚で約 2g 、胴体で約 2g の合計約 15g 程度を想定し、リンケージ、モーター取付け部材等で 5g みておくと、残り 100g 以内で生地完成を仕上げる必要があります。胴体 30g 、翼 70g というところでしょうか。


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