Indoor-plane A-1 の軽量化

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 リチウムポリマ電池の出現で一挙にインドアプレーンの軽量化が加速しそうです。本来なら電池の供給能力に見合った飛行機を作ることになりますが、今回は A-1 に搭載するため機材の見直しをしてみました。

 今回調達したリチウムポリマ電池は 140mAh の容量で 3.6g しかありません。しかし手放しで喜ぶわけにもいきません。電池だけを載せ替えただけでは、かなり過酷な条件で電池を使うことになってしまうからです。

 データシートでは放電電流が最高 2C(260mA) までとなっています。ちょっと無理して 3C 、瞬間で 5C ぐらいまでなら大丈夫でしょうか。今まで搭載していたユニットではフルスロットルで 0.92A も流れます。水平飛行時で 0.34A ほどの消費電流です。飛ばなくはないでしょうが電池にはかなりの負担となってしまいます。

 そこで今回手持ちのモータを使って新たに低消費電力のモータユニットを作りました。外径 10mm 、 4g のページャモータで、出力軸が 0.8mm のコアレスモータです。ビットチャージーのオプションモータ (マイクロビー 2.6) に入っていた 6 枚ピニオンが穴径 0.8mm とぴったりなので使ってみました。スパーギヤはキーエンスのギヤユニットについていたものを使いました。完成した 54:6(9:1) ギヤユニット (5.7g) です。 8x4 バルサプロペラを装着して 1300rpm 、 13g の静止推力が得られました。消費電流は 0.26A とフルスロットルでも 2C ほどになります。モータをロックしても 0.4A しか流れません。普段使っている DC5-2.4 、DC6-8.5 と大きさを比較してみました。トルクが少ないのでプロペラは軸に圧入するだけにして周辺パーツを省略し、軽量化を心がけました。

 静止推力にやや物足りなさを感じたので、今まで搭載していた KP00 の静止推力を測ってみました。フルスロットル時 19g 、スティック中央で 11g の静止推力がありました。それに比べると今回搭載したユニットの静止推力 13g は非力です。

 軽量化のついでに軽量なスピードコントローラを自作してみました。マグネットアクチュエータドライバのプログラムに少々手を加えて作ったスピードコントローラは 0.4g 。ケーブル込みで 0.9g でできました。新ギヤユニットとスピードコントローラです。スピードコントローラは 6mm 角の胴体に貼り付けてみたらこんなに小さいのです。鬼こだわりの軽量化(笑)の成果です。リチウムポリマ電池は主翼のパイロンにベルクロテープでこんな感じで貼り付けました。

 主翼付近の画像です。気になる全備重量です。今までで一番軽い "micro-FunFan" の 29.5g よりさらに軽い飛行機になりました。

翼幅 (Wingspan) 473mm
全長 (Length) 495mm
翼面積 (Wing area) 4.47dm2
全備重量 (Weight) 30.7g -> 24.4g
翼面荷重 (Wing loading) 6.9g/dm2 -> 5.5g/dm2
受信機 (Receiver) JMP RX5-2.3 40MHz
2.6g
アクチュエータコイル(Actuator coil) Hand made 170ohms
0.45g
アクチュエータマグネット(Actuator magnet) Neodymium 5mm(D) x 3mm(H)
0.45g
アクチュエータドライバ(Actuator driver) Hand made
0.2g (with wires & connector)
スピードコントローラ (ESC with wires & connector) KOG MA21 1.3g
-> Micro01 Hand made 0.9g
モータユニット (Propulsion unit) KP00 (2.67:1) 4.7g
-> Coreless (9:1) 5.7g
プロペラ (Propeller) Hand made (Balsa) 0.2g
-> Hand made 8x4 (Balsa) 0.8g
電池 (Battery) 400mAh Li-Ion 11.5g
-> 140mAh Li-Polymer 4g
最大静止推力 (Max thrust) 13g (at 0.26A)
飛行機重量 (Air frame) 8.3g
(Wing 4.2g, Fuselage 3.0g, tail 0.8g + 0.3g)
その他(輪ゴム等) (Rubber band) 1g


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2002/07/13 inserted by FC2 system