Indoor-plane A-1 軽量化後の飛行

[Previous] [Next] [Index]


 省電力モータユニットに換装し、リチウムポリマ電池を搭載した 24.4g の A-1 を、藤沢市六会市民センター体育館でテストしました。

 8x4 のプロペラで初期 13g の静止推力があります。軽量化に伴い 9g 程度の推力でも飛行可能ではないかと判断し、前もって 7x4 のプロペラ(画像手前)も作ってみました。このプロペラをセットすると静止推力は 10g になります。プロペラを共用できるように反時計回りに合わせて作りました。

 はじめに 7x4 のプロペラを取り付けて飛ばしてみましたが、水平飛行を持続することができませんでした。続いて 8x4 のプロペラをセットして飛ばしたところ、直線飛行では緩上昇するものの、旋回のときに高度低下を伴うため、初期でやや上昇、中盤で水平飛行を長時間維持、後半緩やかな降下といった感じでした。初期で消費電流 0.26A、 0.9W での飛行になります。 2 度目のフライトで 9 分 40 秒 、 3 度目のフライトで 8 分 50 秒飛行できました。飛行時間については申し分ありません。 140mAh のリチウムポリマー電池は帰宅後充電してみたら 45mAh ほど入りました。

 中盤の推力は約 12g ほどになるので A-1 ではちょうど重量の半分の推力で水平飛行できる計算になります。今まで全備重量の 3 分の 1 程度の推力があればなんとか飛行できると思っていましたが、意外な結果でした。

 今回搭載したモータユニットとプロペラは、最初に搭載したユニットとプロペラより 1.6g 重くなった結果、重心位置を合わせるため主翼がかなり前に移動しました。重心位置も前縁から 50% 以上と今までになく後ろ重心にしてみました。テールモーメントもかなり大きくなりました。

 当然飛行機の種類によって必要推力が違ってくるとは思うのですが、 30g を切る軽量な飛行機は、いろいろな面でバランスのよい飛行機を作らなければうまく飛んでくれないようです。

 1g でも軽く 1g でも多い推力を得るのは大変です。まだまだこのクラスの飛行機についてはわからないことだらけですが、楽しみが沢山残された分野でもあります。この先どうなるでしょうか。

 とりあえず 0.8g の 8x4 プロペラの裏側キャンバを、少し多くなるように削り込んでみました。 0.7g とわずかですが軽くなりました。

 翌日、横須賀市南体育館で引き続き飛行を行いました。控え室は冷房が完備していますが、体育館は蒸し風呂状態です。広い体育館なので大きな旋回で飛ばせます。今回は高度も十分に取れるようになり、なかなかいい感じて飛んでくれているなあと思っていたら急にノーコントロール。控え室に戻り改めて電源を入れたところちゃんと動きます。原因がわからないまま 2 度目のフライトを行いました。やはり 2 分ほど飛行したあとノーコントロールになってしまいました。滑空降下したもののノーコントロールになったときの向きが悪く、壁面にぶつかって大事なプロペラが割れてしまいました。気温が高いと具合が悪くなるようです。

 帰宅後、遠くからドライヤで暖めてみたら不具合が再現しました。温度が高くなると受信機の検波出力が消滅してしまいます。受信機のトリマコンデンサに不具合があることがわかりました。オシロスコープを繋いで受信機のトリマコンデンサを回してみたところ、検波出力がきちんと出力されるようになりました。

 RX5-2.3 受信機は小型軽量でいいのですが、受信機に使われている 2 つのトリマコンデンサが曲者で、このコンデンサの接触不良から何度もいやな思いをしています。また、前日の藤沢市六会市民センター体育館でも、他の送信機からの混信を経験しました。

 2 回にわたる飛行会で、新たに搭載した省電力モータユニットで飛ぶことが確認できました。また今回新たに自作のスピードコントローラを搭載しましたが、こちらも問題なく機能してくれました。プロペラの裏側のキャンバも多少推力効果があったような気がします。いずれにしても快適に飛ばすには更なる軽量化が必要だと感じました。


[Previous] [Next] [Index]
2002/07/23 inserted by FC2 system