SlowFly Mini-plane 3 の製作 2

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カーボン素材の主翼にサランラップを貼って上反角をつけました
リブのまったくない翼にフィルムを貼るとなると、どうしたらうまく貼れるかわかりません。 前回のバルサリブ組翼にはスコッチ 77 を吹き付けてサランラップを貼りましたが、 下地がバルサということもあり、ある程度接着剤が乾いてきてからラップをのせれば接着力も弱く、 フィルムのしわを取るのが楽でした。また、後から低温のアイロンを当てることによって接着力も増し、使用上まったく問題ありませんでした。

今回は 1.3mm のカーボンロッドなので、フィルムとの接着面積も少なくなります。 また、まったくリブがないため大きな面積にフィルムを置くことになり、しわ取りの微調整が 難しくなります。また、翼形状を保持するために糸を張ってあったり、中央の支持部には接着剤を 付けたくありません。そこで、今回は UHU というスティックのりを使ってみました。必要なところだけに塗ることができます。早速ラップを貼ってみました。しわ取りもらくです。接着面に軽くアイロンを当ててから余分なフィルムをカットしました。しばらく置いてから上反角をつけるための糸をクロスに張ってサランラップをアイロンとドライヤでシュリンクさせました。うまく貼れて良かったと思っていたら、翌日翼端からはがれていました。結局スティックのりではうまく貼ることができませんでした。

気を取りなおしてスコッチ 77 で貼ることにしました。 1.3mm とはいえカーボンロッドの復元力は強く、翼の中央部で翼弦を決めても翼端にいくにつれて広がった翼になってしまいます。中央から翼端への途中の前縁と後縁に糸を張って翼型を整えます。

上反角を付けるために、糸を引っ掛けるためのチップを 0.4x3x5mm 程度の大きさに加工し、カーボンロッド裏側に瞬間接着剤で固定します。チップは手元にあった薄手のガラスエポキシプリント基板を利用して作りました。

スコッチ 77 を吹き付ける前に、翼中央部、翼型を保持するための糸、糸をかけるためのチップに接着剤がつかないようにマスキングを施します。接着剤はカーボンロッドの外周部にノズルを向けて塗布しながら一周します。
塗布後しばらく時間をおていくらか乾いてきてから、サランラップの端を広げた状態で棒状のものに 巻きつけ、もう一方はラップの箱から引き出して、上からゆっくりと広げたまま降ろしてきて翼にのせます。こうするととてもうまく貼れます。ほとんどしわ取りの必要がありませんが、このままそっとまわりのラップを外側に引っぱれば、しわが取れます。次にカーボンロッド部分のラップを押さえて接着します。サランラップはお互いが重なると剥がすのが困難なので、この状態で余った周囲のラップを 5-6mm 残るようにはさみで注意深く切り取ります。そのあとカーボン外周に接着するように指でラップを押さえつけてからアイロンを外周に当てます。接着剤が乾燥したら余分なラップをカットします。

翼に接着したチップの前縁側の 1 つに糸の端をを引っ掛けて、反対側の翼の後縁側チップ掛かるように翼の下部を通し、前縁側のチップに引っ掛けてから最後に反対側の翼の後縁チップに引っ掛けます。 このとき、適当な上反角がつくように長さを決めて糸の端に輪を作ります。この状態では翼に貼ったラップはまだふにゃふにゃです。この後ドライヤーでラップをシュリンクさせます。翼の捩れを調整してからチップに掛かった糸を瞬間接着剤で固定し、翼中央部の糸のクロスポイントも瞬間接着剤で固定します。その後翼裏側の前縁と後縁に渡っている糸をカットします。翼型を保持するための糸も必要ないのでカットします。こうして主翼が完成しました(タイトル画像)。 10g 弱で仕上がりました。


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