SlowFly Mini-plane 3 の完成

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カーボンをメイン素材に使用した電動飛行機ができあがりました
飛行機を構成する材料のほとんどが、今回はじめて使ったカーボン素材ということもあって、思考錯誤の連続でした。 あらかじめ調達したカーボン材料はアメリカから輸入されているスポーツカイト用の部品で、インチサイズになります。

今回の SlowFly Mini-plane 3 号機に使用したカーボン材料は、 0.762mm 、 1.27mm 、 2.03mm のソリッドカーボンロッドと 4.00mm カーボンパイプ(内径 2.04mm)の 4 種類です。 カーボン材料を使ってみて、もう少し細かい寸法のものが揃っていたらいいなと思いました。 ほかに電動プレーン用として販売されているものもあるようですが、なんといってもカイト用の部品は 安いのが魅力です。

主翼 1.27mmx785mmx カーボンロッド 2 本、 V 尾翼 1.27mmx523mmx カーボンロッド 2 本、胴体 4mmx385mm カーボンパイプ 1 本、主翼中央部 4mmx200mm カーボンパイプ 1 本、サーボプッシュロッド 0.762mmx190mm カーボンロッド 2 本、主脚 1.27mmx115mm カーボンロッド 2本、モータープロペラ出力軸 2.03mmx50mm カーボンロッド 1 本、ほかサーボ支持、電池支持、主翼支持に若干のカーボンロッド使用。 今回の機体に使用したこれらのカーボン材料費は 1400 円ほどでした。

さて、今回の機体は完成重量が 26g ということで、搭載機材 79g との合計が 105g 。 予定重量を 5g オーバーしてしまいました。 受信機のケースを外せば 2g ぐらいは軽くなりそうです。 手ごろな価格で入手できる 6g サーボを使い、 120mAh 電池を動力にした場合、 100g を切るのは 大変難しいと感じました。 6x50mAh 電池にすれば 90g になりますが、電池は新たに調達しなければなりません。 機会があればこちらも試してみたいと思います。

機体重量内訳は、主翼が 10g 、 V 尾翼が 2 枚で 4g 、脚と車輪で 3g 、胴体はモータマウント、 電池支持部品、サーボ固定部品、プッシュロッド等の合計で 9g になります。 製作途中での試算ですでに 2g オーバーしていました。尾翼支持金具等の部品、サーボ支持部品、 電池支持部品等の重量を計算に入れなかった結果です。 1g でも軽く作るのは大変なのに、ちょっとの計算ミスで重くなってしまいました。

主翼はもちろんですが尾翼も取外せるようにしました。 V-tail を取りつけるための穴を主翼取付に対して 左右均等に胴体のカーボンパイプに明けるのは難しいので、あらかじめ真鍮パイプに穴を明けて作った ものを、カーボン胴体の後ろからかぶせて主翼との角度を調整し、瞬間接着剤で固定しました。 尾翼の取りつけは支持軸をその真鍮パイプの穴に差し込んで、抜けないように細いシリコンチューブの 切れ端で止めます。

飛行機を組み立てたまま片手に持って近くの海浜公園までバイクで出かけてみました。 ところが、時速 15km で走っても風圧で翼がたわんでしまい、壊れそうになります。 あとで計算してみたら、時速 15km は毎秒 4m 以上になります。Mini-plane の飛行速度はもっと遅いと 思われるので、組み立てたままバイクで運ぶのは無理のようです。 簡単なキャリングケースを作ろうと思っています。

翼面荷重はというと、主翼を平面で計算したとき 11.52dm2 。上反角をつけているので 実際の投影面積は 10.8dm 2 となり、 9.8g/dm2 になりました。

電気の良導体であるカーボン材料を多用しましたが、受信機のアンテナ線をカーボンロッドに添わせても 大丈夫かどうか心配です。とりあえず受信機から垂らしたままでテストしてみます。
オートカットが頻繁に働いて使えなかった JETI の REX4 受信機は slim-8e スピードコントローラを アルミホイルで包むことで改善できました。

6g サーボは Mini-plane 1 号機に搭載して、今日までまったく問題なく使えています。 今回の機体にも 6g サーボを使う予定であらかじめ 2 つ調達しておきました。 エレボンのセット、ホーンの動作方向の設定等で胴体に取り付ける前にテストしているとき、 片方のサーボの動きがおかしいことに気づきました。 サーボケーブルに触れるとホーンの位置が変わってしまいます。 10 度ぐらいずれます。 どうもサーボ内部での接触不良のようです。新品なので交換してもらおうかと思ったんですが、これだけ小さくまとめられたサーボの中身にも興味があります。そこで思いきって左右に貼ってあるシールを はがしてみました。アンプ基板が斜めに収められています。その脇にとても小さなモータが見えます。アンプ基板はその幅から 9g サーボと共用ではないかと思えます。 各部のはんだ付けを見る限り粗悪なはんだ付けでがっかりです。危なそうなところを 5 カ所ほどはんだ補修。しかし直らず。ポットも疑ってみたが異常なし。基板を調べているうちにモーターに接続されている リード線の片方のはんだ付けが取れてしまいました。なんと粗悪なはんだ付けなんだろうと思いながら モータ端子もはんだ補修。残るは基板上の部品か?基板上のチップ部品を楊枝の先で一つ一つ つついて見た結果、チップ部品の一つがはんだ浮きと判明。はんだ補修で修理は完了したものの、 使う上で多少の不安が...。軽さも捨てがたいので仕方がないといったところでしょうか。

主翼の取り付け迎角は 3 度にしてみました。これは Mini-plane 2 号機の主翼取りつけ迎角 2 度のとき、エレベータトリムが若干アップだった経験からの設定です。主翼支持のカーボンロッドはとりあえず固定せず、迎角を調整できるようにしてあります。何回か飛ばしてみて適切な迎角に固定しようと思います。初飛行、どんな飛びをしてくれるのでしょうか?


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